編集部便り

編集部便り【2013年】

『書くことについて』(2013年11月29日)

書くことについて

『書くことについて』 (小学館文庫/スティーヴン・キング)


編集者には、進行上どうしても原稿が集まらず、やむを得ず自分で原稿を書くことがあります。また、企画書の見本原稿にしても、企画を通すため実際がイメージできるものが必要で、これもダミーを使わず自分で書く場合があります。ただ、編集者は執筆が専門ではないので、こうした原稿を書いていてどうにもうまくまとまらないことがしばしばあるのは仕方がないことかもしれません。


先日、ある本を手に取り、気になって購入しました。スティーヴン・キング著の『書くことについて』という一冊。

キングの幼年期から青年期にかけ、彼がいかに書くことに興味を持ち、成長して作家への道を歩んでいくかに関して、キングらしくユニークなエピソードを交えて興味深く描かれています。


この本でキングについて新たに知ったことは、「キングは高校の英語教師だった時期があり、文法にはうるさい」ということと「キングの愛妻が彼の作品のすばらしき読者であり、その成功を支えた」ということでした。(畑違いですが、ヒッチコックとその細君の関係が思い出されました。キング夫妻の仲と創作との関係の詳細は本書をご一読下さい)


骨子となる書くことの技術に関しては「文法」の項以外、テクニカルなことはあまりかかれておりません。どういう心得で書くかということと、その効果的な実例が挙げられています。


本書を読み解くと、よい文章を書くコツというのは煎じ詰めていえば、「無駄を省き、シンプルに書く」ということにつきる、と書かれているのではないかと読み取れます。


読んで本当に文章を書くのが上達するかどうかは当人次第ということでしょうが、うまい文章が「書ける気になる」本であり、編集者は購読して損はない一冊といえます。


(書籍編集課・T)

センター試験廃止方針固まる <YOMIURI ONLINE より>(2013年10月22日)

センター試験廃止へ

以前から検討されていた、大学入試センター試験の廃止がいよいよ決定されましたね。

学参業界で働く身としてはかなり気になる話題です。
センター試験見直しの背景にあるのは、高校生の学力低下や、大学が「広き門」となっている現状を憂えてのようです。


とはいえ、高校生活を満喫しようと思ったら、すぐ大学入試に直結するテストがあるというのも、なんだか可哀想な気も…(^^;)


そのうち、冬の風物詩であるセンター試験ならではのトピックス(応援に駆けつける後輩&塾講師、問題用紙配布忘れ、リスニング機器のトラブル…)は、過去のものになるのでしょうか…。


(国語課・K)

荻窪と一校舎(2013年09月24日)

1遠景

2銀杏並木

3社内風景

一校舎は2014年(平成26年)3月で創立35周年になります。

1979年(昭和54年)の創立当初、事務所は新宿・歌舞伎町近くの職安通りにありました。

大半の社員は新宿駅を利用し、毎日、歌舞伎町界隈を通って出勤していましたが、教材作りに相応しい環境を求め、翌年、杉並区の荻窪駅北口にある野村荻窪ビルへ移転しました。33年前になります。

その17年後、編集部のみの新しい社内体制になったことを機に事務所スペースを一回り小さくして、四面道交差点(青梅街道と環八の交差点)近くの上荻井口ビル(現・シャイン荻窪ビル)へ移りました。

四面道の事務所で15年、社員数の増加とともに、職場環境の向上を目指して少しゆとりのあるスペースを荻窪駅周辺で探し、昨年(2012年)2月11日に現在の東洋時計ビルへ移転。今までで最も環境の良い事務所となりました。

ビルの南側は緑豊かで閑静な通り。北側の窓からは青梅街道・天沼陸橋を見下ろし、空の澄んだ日には北関東の山並みを遙か遠くに見ることができます。

写真左は北側テラスからの遠望、中は青梅街道(天沼陸橋)・晩秋の銀杏並木、右は社内を北に向かって撮ったものです。

荻窪といえばラーメンが有名ですが、1927年(昭和2年)に移り住み、1993年(平成5年)に95歳の生涯を荻窪で閉じた井伏鱒二をはじめ、太宰治や与謝野晶子など多くの文人や、画家・木版画家の棟方志功が暮らした、文化薫る街でもあります。

荻窪で仕事を始めて30余年が過ぎ、「荻窪の一校舎」として定着してきましたが、これからも学習教材をはじめ各種教育出版物の「一校舎・編集パワー」を、荻窪から発信してまいります。

デジタル教科書の先行きは?(2013年09月19日)

2013.9.19_d デジタル教科書画像

日経新聞によると…

教科書会社12社は、9月5日、日立ソリューションズとデジタル教科書事業で提携。デジタル教科書は文部科学省の検定を受けた教科書をベースに制作される教材で、各社はページの拡大など基本的な操作方法を統一し、15年以降に新しいデジタル教材を配信する予定。…とあります。
(日経新聞 2013/9/5「デジタル教科書で13社提携 端末での操作法統一」)
http://www.nikkei.com/articleDGXNASDD050T1_V00C13A9TJ2000/ 参照


「デジタル教科書」に関しては、編集制作会社としても今後注視していく必要があります。


「LINE」が運営する提言型のニュースサイトで、ポータルサイト「ライブドア」のコンテンツの一つである「BLOGOS」(http://blogos.com/)では、ブロガー同士がデジタル教科書をめぐって論争しています。興味のある方は、お読みいただき参考にしていただければと思います。


●「デジタル教科書を巡る議論の論点整理」2013/9/7
アゴラ 辻 元(デジタル教科書反対論者)
http://blogos.com/article/69611/
●「デジタル教科書反対! その2」2013/9/18
中村伊知哉 慶大教授・元ディレクター・郵政官僚(デジタル教科書賛成論者)
http://blogos.com/article/70198/?axis=g:4
●「デジタル教科書のメリット・デメリットなど、今さら議論は不要」2013/8/31
山田肇 東洋大学経済学部教授(デジタル教科書賛成論者)
http://blogos.com/article/69152/


(書籍編集課・T)

どんな本が売れる?(2013年09月12日)

CLASSICS

出版社が募る企画を作成するにあたって、やはり考えなくてはならないのが「どんな本が売れるのか」ということだと思います。

オリンピックの東京招致が決まった現在、もはや旧聞に属しますが、政府肝いりの「クールジャパン」推進事業で、海外に売り込むコンテンツの目玉だったのが世界に名高い日本の「アニメ」や「コミック」でした。
では、世界で最も売れたコミックとはなんでしょう? 残念ながら日本のコミックではありません。
1~6位を海外が占め、日本のコミックでは7位にやっと尾田栄一郎氏の『ONE PIECE』 2億9000万部、8位に鳥山明氏の『ドラゴンボール』 2億3000万部が入ります。

意外な1位は、古典文学作品への入門を目的に1941年から30年間出版された、アメリカの漫画雑誌『クラシックス・イラストレイテッド(CLASSICS Illustrated)』(写真)で10億部でした。169号まで出したのですから、シリーズで出した冊数の多さも決め手になったのでしょう。(私は聞いたことがありませんでしたが・・・)。

2位はやはりアメリカのマーベルコミックが出している『X -メン』で、(『スパイダーマン』やDCコミックの『スーパーマン』ではないんですね。これも意外です) 5億部、3位がフランスの『タンタンの冒険旅行』 3億5000万部とつづきます。

ちなみにコミックでなく、世界で最も部数をかせいでいる書籍といえば『聖書』で、推定60億から3880億部(ずいぶん幅がありますが)といわれているそうです。
こんなデータ、なにか企画のヒントになるでしょうか・・・。

(書籍編集課・T)

半沢直樹シリーズの原点!?(2013年09月03日)

半沢原点作品

「半沢直樹シリーズ」が大ヒットしていますが、その原点となった作品がコレ!
池井戸潤の『シャイロックの子供たち』。

『半沢直樹』のように倍返し!というわけにはいきませんが、人間関係に悩む銀行員の葛藤が描かれ、働く意義について考えさせられます。「粉飾を知りながら融資を進める上司は『半沢直樹』の浅野支店長」、「営業成績が上がらずに精神を病んでいく社員は『半沢直樹』の近藤直弼」と、「半沢直樹シリーズ」と照らし合わせながら読むのもおもしろいですね。

ラストには思わぬ展開が待っていて、しばらくその余韻に浸ることができますよ(^_^)v

(国語課・F)

まだまだ元気な『できる大人の国語力練習帳』(2013年08月17日)

平積み13.8.17

国語課で編集した『できる大人の国語力練習帳』(2013年6月発売)が広島の書店で平積み展開されていました(Q・+・)

最近ではすっかり国語常識本ブームも去ってしまい、少し寂しい感じがしていましたが、地域によってはまだまだ健在ですね。
自分が編集した本がPOPと一緒に平積みされているのを見ると不思議と力がわきます。
これからも、読者のためクライアントのために頑張ります!

(国語課・F)