編集部便り

編集部便り【2014年】

アニバーサリーイヤー(2014年12月18日)

名探偵と封じられた秘宝

『名探偵夢水清志郎の事件簿~名探偵と封じられた秘宝』 (講談社2014年11月)

2014年も残り2週間となりました。いやはやなんとも,時間が過ぎるスピードの速いこと速いこと。1年って,こんなにも早く終わるものでしたでしょうか。みなさま,やり残したことはないですか。年の初めにたてた目標は達成しましたか。今年こそは…と意気込むことほど,できなかったりするものです。達成できた方もできなかった方も,まぁ,来年に期待しときましょう。

ふりかえってみると,今年はそこかしこで,「20周年アニバーサリーイヤー」という言葉を聞いたような気がします。TOKIO,名探偵コナン,広末涼子,セーラームーン,ブラックサンダー,ジャパネットたかた,パワプロ,テイルズ,恵比寿ガーデンプレイス,ベガルタ仙台,などなど,私が知っているだけでもこれだけ出てきます。最近,コマーシャルでも見るようになりましたが,“次世代ゲーム機”プレイステーションも発売開始20周年です。セガサターンとの覇権争いは,もう20年も前なのですね。懐かしいです。我が家にはなぜかセガサターンしかなく,だんだんと新しいソフトを発売しなくなっていくのが,とてつもなくさみしかったです。せがた三四郎が藤岡弘、(当時:藤岡弘)であったことなど,だれが覚えているでしょうか。

そんなさみしい小学生時代,みんながプレステに熱中している中,私が熱中していたのは『名探偵夢水清志郎事件ノート』シリーズでした。簡単に内容を説明しますと,主人公である女の子の家のお隣に,ある日,名探偵を名乗る男が引っ越してきます。この男が何者か探っているうちに,なぜだか仲良くなってしまいます。その結果,行動を共にすることが多くなり,気づけばいつも事件に巻き込まれている,と,そんなお話です。NHK教育テレビにて『双子探偵』というタイトルでドラマ化されていたので,ご存知の方もいらっしゃるかも知れません。双子役で出演していたマナカナの可愛いこと。夢水清志郎が和泉元彌であったことなど,だれが覚えているでしょうか。

この夢水清志郎シリーズも,今年で20周年とのこと。今では第2シリーズ『名探偵夢水清志郎の事件簿』となり,主人公も別の女の子にかわっています。しかし,今回は20周年記念巻ということで,第1シリーズの登場人物が出てきます。ファンとしてはうれしいことこの上なしです。ただ,帯の「夢水シリーズをはじめて読む方にもおすすめ」はどうなのでしょうか。私としては,第1シリーズを読んでからのほうが楽しく読めるので,まずは第1シリーズをおすすめします。

 それでは,2015年が,みなさまにとってよい「アニバーサリーイヤー」になりますように。

(理数課・M)

ビールの力(2014年10月28日)

ビールを楽しむドイツ語

『ビールを楽しむドイツ語』(三修社 2009年9月)

先日、横浜で開かれたあるイベントに足を運んできました。その名も「横浜オクトーバーフェスト2014」。ドイツのビールと料理を堪能できるイベントです。普段はもっぱら日本酒党の私。ですが、本場のビールならぜひとも味わってみたい!と、喜び勇んで出かけました。

会場では、メーカーごとにブースが設けられています。事前の入念な下調べで、バッチリ狙いを定めていた私は、迷わず、「エルディンガー」のブースに直行!なぜなら、ショコラ風味がするというビール、「ドゥンケル」を飲んでみたかったからです。早速、「ドゥンケル」をゲットすると、お次は「アルコブロイ」のブースで、ムール貝の白ワイン蒸しとプレッツェルを注文しました。

山盛りのお客さんを掻き分け、ようやく席を確保。まずは、おそるおそる「ドゥンケル」を飲んでみます。おぉ!今まで飲んだビールの中でいちばん濃い味わい!確かに、後味がなんとなくショコラっぽい!料理のおいしさもあいまって、どんどんお酒が進みます。

さらに、ドイツの楽団による生演奏があると聞き、「ドゥンケル」を片手に特設ステージへ。乾杯の歌では、リズムに合わせてジョッキを高く掲げます。歌の最後の「Prost!(乾杯!)」のところでは、周りにいるお客さんと乾杯をしました。お客さんはみんな満面の笑み。普段は人見知りしがちな私も、いつの間にかその場に溶け込んでいました。改めて、お酒の力はすごいなあ、と感動した次第です(笑)。

さて、このイベントの余韻に浸っていた私にぴったりの本を、図書館で見つけました。『ビールを楽しむドイツ語』です。タイトルどおり、本場ドイツでビールを楽しむために必要なドイツ語表現がコンパクトにまとまっています。でも私は、ドイツ語表現よりもむしろビール紹介のページに目が行ってしまうのですが…(笑)。いずれにせよ、この本で勉強して、次は本場のドイツでビールを飲んでみたい!と企んでいる今日この頃です。

(社会課・T)

誘惑の秋(2014年10月23日)

ラデュレのお菓子レシピ

『ラデュレのお菓子レシピ』(世界文化社 2010年10月)

唐突ですが、人は寒くなると甘いものが食べたくなる傾向があるそうです。何でも、日照時間が短くなると出にくくなる脳内物質セロトニンが、甘いものを食べると一時的に分泌されるのだとか。このセロトニン、またの名を「幸せ物質」とも呼ばれているらしいので、甘いものを食べると幸せな気分になる、というのもなんだか納得ですね。

需要が増えれば供給も増えるということなのか、秋から冬にかけてはクリームやバターをたっぷり使った甘味が巷に溢れる時期でもあります。花より団子、ならぬ紅葉よりケーキ、な私としては、アップルパイにかぼちゃプリン、モンブラン、大学芋…とスイーツコーナーで目移りする毎日です。

さて、食べるのも好きですが、作るのも好きな私です。以前に書店でレシピ本コーナーに立ち寄った際、すてきな本に一目惚れしました。マカロンで有名な洋菓子店「ラデュレ」のレシピ本です。
何といってもデザインがすばらしく、お店でお菓子を詰めるのに使用されているボックスを模した化粧箱に入っております。中身である厚いハードカバーはピスタチオ色の布張りで、しかも何やら詰め物がされており、ふかふかとした触り心地。さらに小口の部分にはきらきらした金色の塗装がされ、装丁を眺めるだけでも楽しい、遊び心がふんだんに盛り込まれた一冊です。

表紙を開けば写真の一枚一枚も魅力的で、パステル調にまとめられたテーブルクロスや食器に、くっきりと鮮やかな洋菓子は実によく映えて思わず「これ食べたい!」と思わせます。
ただ、あまりに豪華な作りなので小麦粉やら溶けたバターやらで戦場と化したキッチンに置くには気が引ける、という点も…。レシピを見ながら作る際には、事前にコピーをとるか、手順をメモしておくことをお勧めします。

載っているレシピは「バターを電子レンジで溶かす」「卵白をハンドミキサーで泡立てる」など、手順が一般向けにうまくアレンジされつつも本格派。タルトやシュークリーム、パイなど、今日は少し凝ったものを作ってみたいな、という日に活躍するラインナップです。もちろん、ラデュレの売りであるマカロンもたっぷり紹介されています。

普段は手軽なインターネット上のレシピサイトを利用することも多いのですが、こういった、作り手の並々ならぬこだわりが感じられる本に出会うと、やっぱり本っていいなあと思います。いつかそんな、手元に置いておきたいと思ってもらえる一冊に携われたら、と感じる今日この頃、せっかくこんなにすてきな本を手にしたのだから、とつい調子に乗ってキッチンに立っては、幸せ物質を大量生産してしまうのも無理のない話ではないでしょうか。

コンビニやデパ地下、最近では駅ナカなどというものの波状攻撃もあいまって、お風呂上りにそろりと体重計に乗っては「ヒト科の生物も冬眠するんだったっけ…」と思わず遠い目をしてしまうほど、順調に栄養と脂肪をこの身に蓄え続ける日々であります。

(英語課・S)

鳥をみる(2014年10月08日)

新・山野の鳥_水辺の鳥 改訂版

野鳥観察ハンディ図鑑 『新・水辺の鳥』 『新・山野の鳥』 改訂版 (日本野鳥の会 2013年6月)

暑い夏が終わり、だんだんと秋らしくなってきました。
秋といえば、食欲の秋です。美味しい食材がたくさんありますね。
私はよく、キノコやサツマイモを炊き込みご飯にして食べています。夜ご飯に2合炊いて、残りは朝ご飯、お弁当にしようと思っていたのが、気付けば空っぽに……なんてことがよくあります。

そんな私ですが、少しでも体を動かそうと、散歩がてらバードウォッチングを楽しんでいます。

バードウォッチングは今年の夏に始めたばかりで、まったくの初心者です。
鳥が好きで、家ではセキセイインコを飼っていたりするのですが、野鳥についてはあまり知識がないため、まずは図鑑を手に入れました。

表紙をご紹介している野鳥観察ハンディ図鑑『新・水辺の鳥』と姉妹編『新・山野の鳥』で、身近にみられる鳥を調べることができます。似たような種類は同じページにまとまっていて、手書きのイラストで紹介されています。他にも、バードウォッチングに必要な道具や各地のサンクチュアリなども掲載されています。
この2冊をリュックに入れ、双眼鏡をぶら下げてご近所散歩に出かけるわけです。

散歩中は、歩いている鳥をみつけてそっと近づいたり、上を見上げて立ち止まり、双眼鏡を取り出してしばらく観察したりと、傍から見れば不審者のようなことに……。そのくらいに夢中になっています。
今までは、近所の公園の池にいる水鳥をみて、「あいつはカモ、こいつもきっとカモ」だったのが、「カルガモ!キンクロハジロのオス!足が黄色いからコサギだ!」とそれぞれ名前を答えることができるようになりました。
とても楽しんでいます。

近所にいる鳥たちをこうして観察するようになって、山や川、海などに出かけなくても、街にだって鳥たちはたくさんいることに気付かされます。
田舎育ちの私としては、東京のような大都会で、サギやカワセミを観察できるなんて思ってもみませんでした。

私たち人間の最も身近な野生動物は、鳥であるように思います。
わずかな自然の中でも一生懸命に生きている鳥たち、彼らの仕草、鳴きごえなどを観察してみてはいかがでしょうか。
きっと、鳥が好きになりますよ。

(理数課・T)

子供に手間ひまをかけて、伝える(2014年10月03日)

2014.10.03 アンのゆりかご

『アンのゆりかご―村岡花子の生涯』(村岡恵理/新潮文庫/2011年8月)

NHKの朝の連続テレビ小説、
「花子とアン」終わっちゃいましたね…。゚+(σ´д`。)+゚・

リアルタイムでは見られず、録画したものをチビチビ見ている私は
まだ当分楽しめそうです(笑)

つい最近、「ラジオのおばさん誕生」の週を見終えたのですが、
その中で花子が、子供向けのニュースを子供が分かりやすいように
書き換えたいんです!と言って、
まわりの男性陣に煙たがられるシーンがありました。

現代では当たり前のように思いますが、
当時はまだまだそういった面での理解って
進んでいなかったんだろうなあ…としみじみ思い、
がんばれ花子!と応援してしまいました(*ノ´□`)ノ

翻って、自分のやっている仕事も、似たようなものだなと、
改めて感じた次第です。

上がってきた原稿を見て、例文に難しい言葉が使われていたり、
子供に想像しにくい表現が使われていたりすると、
自分のなかでのセンサーが敏感に反応するときがあります。

「んん? こんな表現子供には分からないんじゃない?」
となると、代替の表現を探すことに…。

国語辞典やら類語辞典やらあれこれ開いたり、
辞書的な表現ではしっくりこない場合は、
ネット上で検索してみて、
より噛みくだいた使い方を考えたり…(*^-^)ヘ_/
時には担当者さんと相談した結果、
そもそもの問題設定を改善していくこともあります。

こうして出来上がった問題集、理想としては、
何も例文に引っかからず、かといって無味乾燥なものでもなく
正しく学習事項を理解して、サラサラと解ける…"φ(・ェ・o)~
というのが、一番だと思うのです。

さて、軽く2ヶ月分は録りだめしている「花子とアン」、
私が次の朝ドラ「マッサン」にたどり着くのは、いつ頃でしょうか…o( ̄ー ̄;)ゞ

(国語課・K)

想いを詰める(2014年08月11日)

461個の弁当

『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』(マガジンハウス 2014年4月)

夏の暑さに負けないよう、しっかり食べようスタミナつけたい、いやその前にこの暑さなんとかしてくれよと思う今日この頃。
そんなとき、とっても美味しそうなお弁当の本を見つけました。
巷ではお弁当関連の本はあふれているけれども、この本はちょっと異なります。時短!や裏ワザ!などの便利な言葉はうたわず、ただただ父と子の愛情があふれたストーリーが詰まった本なのです。

著者は、料理家でもなくお弁当屋さんの主人でもなく、“TOKYO No.1 SOUL SET”“猪苗代湖ズ”のメンバーである、ミュージシャンの渡辺俊美さん。音楽家とお弁当。結びつきそうにないこの二つのもの。よい意味で期待を裏切ってくれます。
高校生の息子さんのために、「3年間、毎日お弁当を作る」。
これが息子さんと交わした男の約束でした。

俊美さんが出張に行ったときはその土地の名産品をお弁当に入れてみたり、もみじの葉っぱを入れて秋を伝えてみたり。また、息子さんが恋をしてダイエットを始めた時は炭水化物を減らして息子さんの恋を応援したり…と、お弁当にはたくさんの父の想いが詰まっています。そんな父の想いを素直に、しっかりと息子さんは受け取っています。
直接言葉は交わさなくても、お弁当がたくさんの言葉を運んでくれます。
整った文章やきれいに並べられた言葉よりも、伝える方法は他にたくさんあるのだなと改めて思います。

小さな箱の中に、とびっきりのおかずとたくさんの想いをぎっしりと詰めた、父から息子へのお弁当。形は違えど、限られた範囲の紙の上にどんな言葉、問題を載せようか考える日々。情報以外に、どんなことが詰められるのだろうか。
それにしても本当に美味しそうなお弁当の数々。暑い夏でも食欲がみなぎる一冊です。

(国語課・M)

やる気の芽(2014年07月07日)

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『後藤アナのダジャレ教室』(小学館 2009年1月)

どうにも,連続ドラマというものが苦手です。
あれだけ世間が騒いだ『家政婦の○タ』も『あ○ちゃん』も『半沢○樹』も,ぼんやりと(流行ってるな~)と思っているうちに終わってしまいました。次回まで気持ちを引っ張るとか,見るのを習慣にするというのができないんですね。1回で完結する2時間ドラマはわりと好きなのですが。

そんな私ですが,NHKの『きょうの料理』はよく見ます。
特におもしろい!とか,華があるわけでもないのですが,何となく見てしまうのです。時間が合えば,ほぼ毎日。
そして「これ,できそうだなあ」とか,「これ,おいしそうだなあ」と思えば,翌日の帰りにスーパーに寄って,やおら昆布や鰹節などを買ってみるわけです。

ふと考えると,勉強も同じで,たとえ習慣付いていなかったとしても,何かの拍子に「これならできるかも」「ちょっとわかるかも」と思えたら,意外にもすんなりと取り組めるんだろうと思います。
そして「ちょっとわかった」くらいの小さな達成感を積み重ねていけるかどうかが,継続への鍵になるのではないでしょうか。

昨今ではインパクトの強い教材もたくさんあっておもしろいのですが,地味だけれども小さなやる気の芽を出させるようなものは作れないかなあ…と思いながら業務にあたる日々であります。

ところで,『きょうの料理』司会の後藤繁榮さん。
元NHKアナウンサーですが,今は退職されて日本語センターにお勤めとか。アナウンサーを引退しても,この番組の司会は続けておられます。
この後藤さん,とにかくダジャレ好き。料理の途中で隙あらばダジャレを入れ込んできます。結果,たいていの先生(平野レミさんだけはノリノリ)はスルー。それでも変に取り繕わないし,拗ねないし,めげない。そうして今日も笑顔でふんわりとダジャレを発するのです。

「チキンだけに,キチン(チキン)としないと,ですね~ ^-^」

初めて聞いたときは画面の前でヒヤリとしたものですが,なれてくるとこれが不思議と癒やされる。

…と思っていたら,やはり隠れファンが多かったようで,5年前に本まで出ていました。ダジャレを言っても奥さんや娘さん,もしくは彼女に冷たくあしらわれる…と悲しむそこのあなたも,この本を読んだら笑ってもらえるかもしれませんよ。

(英語課・Y)

不可能立体をつくる(2014年06月26日)

2014.6.25 不可能立体

以前、錯視、錯覚に関する本のお仕事をさせていただきました。
錯覚の世界では有名な、明治大学特任教授「杉原厚吉」先生の監修本です。
錯覚といえば、「エッシャーの階段」、「ルビンの杯」など、子供の頃何かの絵本で、
ご覧になったことがあると思います。
トリックアートを扱っている施設も、以下のもののほか、全国各地につくられています。
・高尾山トリックアート美術館
・東京トリックアート迷宮館
・トリックアート・ミュージアム - 横浜大世界
などなど。

さて、杉原先生という言葉を聞いて、現在は、放送が終了してしまいましたが、
私は、爆問学問というテレビ番組で、杉原先生が出演していた放送を思い出しました。
(杉原厚吉/File143「錯覚」 NHK総合テレビジョン/2011年5月)

錯覚の世界は、進化を遂げていて、「不可能立体(現実の立体空間では存在し得ないもの)」をつくれる時代まできました。
杉原先生は、数多くの不可能立体の作品を多く生み出している錯覚界では有名な人です。
アメリカで開かれた「2010年ベスト錯覚コンテスト」で優勝した作品が上部の画像。

「錯覚コンテスト」というのが、世界に存在していること自体が、ちょっと驚きですね。
四方向滑り台に見える画像。実は、ボールを滑り台の上に乗せると、滑り台の中心へ転がります。
人は、今までの知識や経験、思い込みが邪魔をして、外側に転がるように錯覚します。
そんな錯覚の世界、上の作品以外にも、多くの作品があります。
調べるうちに、はまってしまうかも知れませんよ。

(社会課・K)

本を持ち歩く(2014年06月03日)

2014.5.30

『街の達人7000 でっか字東京23区便利情報地図』 (昭文社 2011/1/14)


季候も良くなり、外で体を動かすのに最適な季節となりました。
私も日頃の運動不足を解消しようと、最近、自転車に乗っております。
晴れた日に風を切り走るのは気持ちいいのですが…自転車も楽しいことばかりではありません。

出先でのパンク
道に迷ってしまう
ちょっとした異音が気になる

そんなときに頼りになるのがスマートフォンです!
某検索エンジンにかかれば、どんな疑問もたちどころに解決できてしまいます。
ギヤやチェーンの油で汚れた手で触ってしまっても、画面を拭けばすぐきれいになります。

汚れたスマートフォンの画面を掃除しつつ、ふと、数年前に使っていた地図帳のことを思い出しました。

「自転車で遠乗り」を画策し、リュックに入るコンパクトで軽量なシティマップを買って、私は意気揚々と出発しました。5㎞10㎞と進み、いよいよ埼玉県に突入したところで道に迷いました。しかしリュックには地図があります。不安はありません。

そして、自分の犯した過ちに気付きました。
その地図は23区の詳細マップだったのです。

道は続いているのに、そこから先に進むことができませんでした。
仕方が無いから来た道を引き返して、どこかコンビニにでも入って地図を見よう。
Uターンした拍子に、転倒しました。チェーンも外れました。

その後、油まみれの手で地図をめくり、私はなんとか家にたどり着きました。


ぴかぴかだったシティマップは、ところどころ機械油で黒く汚れてしまいました。

でも、その本を捨てたりしませんでした。

23区内しか無い地図とはいえ、裏道、コンビニ、トイレを網羅したその地図は自転車乗りにはとても便利だったからです。
そうして使い込んでいくうちに、どんどんぼろぼろになっていきます。


汗が垂れてしわになったページ
雨に降られてカピカピになった表紙


これはあのときの汚れ、これはあのときのシワ。
そうやって本に思い出が刻まれていくのは、独特の楽しさがあったような気がします。


濡れたタオルとメガネ拭きでぴかぴかになったスマートフォンを眺めながら、そんなことを考えておりました。メンテナンスマニュアルも地図も持たずに出かけるようになったのは、つい最近のはずなのに、なんだか遠い昔のように感じます。


書籍の電子化は、大変結構なことだと思います。「どこでも」「いつでも」「好きなだけ」本を持ち歩けるのは、夢のような技術に思えます。
逆に、今まで当たり前だった「情報を本にして持ち歩く」ことを「不便」だと認識している自分がいることに、驚きを感じています。最近やたらと「本」というソリッドな「物体」があることを「かさばる」「重たい」の一言で否定していたような気がします。


久しぶりに一冊、地図を買って使い倒してみるのも、本というモノを見直す機会になるのかなぁと思いつつ、週末、本屋に行く計画を立てております。


(国語課・O)

jerkと呼ばないで(2014年05月09日)

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フリーペーパー『碁的』(IGO AMIGO運営委員会 第5号・2012年9月15日)

先日,海外の方とネット碁を打っていたときのこと。滞りなく対局が進行する中,
何の変哲もない局面で突然,相手がチャットで話しかけてきました。

“jerk”

泣きました。というのは嘘で,jerkの意味がわからないため私は呆けておりました。
後につづく言葉から,相手は「持ち時間の設定が長すぎる!」と怒っていることがわかりました。
こちらが「最初に言ったじゃん……」とあきれているうちに相手は対局を放棄して去ったのでした。

jerk【名】《略式》まぬけ,世間知らず

ジーニアス英和辞典第4版,名詞の③に出てくる語義がこれです。
遅ればせながら怒りがやってくると同時に,「この単語はずっと忘れないだろうな」と思ったのでした。

いろいろな国の人が対局する囲碁サイトを覗いて対局や観戦をしていると,
ふだんの英語学習では知ることができないような英単語を覚えられることがあります。

 greedy 貪欲である,欲深い
 lame 不十分な,貧弱な
 retard 遅れる,遅滞
 slack ゆるい,不注意な ……等々。

上記は,覚えていてもテストや日常英会話で使うことはなさそうな例ばかりですが……。
しかし単なる読み書きだけでなく,何かしらの感動・体験を伴う学習の方が,記憶に定着することも事実。
そうした要素をうまく取り入れた英語の学習書をどうにか作れないものかと朧気に考えつつも,
囲碁サイトで黒星を重ねる日々なのでした。

(英語課・M)